湖東三山めぐり
西明寺(天台宗) 〒522-0254 滋賀県犬上郡甲良町大字池寺26
金剛輪寺(天台宗)〒529-1202 滋賀県愛知郡愛荘町松尾寺874
百済寺(天台宗) 〒527-0144 滋賀県東近江市百済寺町323
二〇一一年、湖東三山と呼ばれる三ヶ寺が、日本の紅葉百選に選ばれました。最寄りの名神高速道路湖東PAにスマートICが併設され、アクセスがよくなったのでお参りしてきました。三ヶ寺とも高取山の麓にあるお寺です。
まずは一番北にある西明寺からです。母の地元が近いので、唯一訪問したことがあるお寺様です。本堂近くまで階段があり、まず、持国天・増長天がある二天門へ向かいます。
門をくぐると、正面に本堂、右手に三重塔が見えてきます。本尊は秘仏薬師如来立像です。2022年は三十六年に一回の五黄の寅の年に当たるため、十二月八日まで特別に御開帳されており、お姿を拝見することができました。
御本尊両側には日光・月光菩薩、眷属の十二神将などが安置されています。頭の上に二支の動物を乗せた十二神将はユーモラスな親しみやすく、自分の生まれ年の干支の十二神将に願いを託す参拝者も多く、「えと寺」として有名です。自分も家族と行ったので、それぞれ自分の干支を探しました。
次は金剛輪寺です。湖東三山PAのすぐ西にあります。境内下の駐車場から、色々な建物やお庭を拝観しながら二天門に向かう長い道のりを歩きました。参道の両側にはお地蔵さんと供えられた風車が、お参りする人を和ませてくれます。途中には可愛いお地蔵さんが数百体並び、インスタ映えしそうな場所もありました。
二天門に着くと、門に掛かるわらじの大きさに驚きました。これは三ヶ寺ともにあるのですが、こちらのわらじはひときわ大きく仁王様の履物と呼ばれています。当初は小さなものだったそうですが、参拝者が触ってご利益を得たいという要望に応えて今では巨大サイズになっているそうです。
さて門の向こうには本堂、左手の小高い丘の上に三重塔があります。御本尊は十一面観音ですが、秘仏のため前立本尊がいらっしゃいます。
最後は百済寺です。一番南に位置するお寺です。駐車場は中腹にあり、まず向かったのは本坊庭園です。この庭には池を横切る石橋があり、また鯉がたくさん泳いでエサやりもできるので子連れでも楽しめます。
他のお寺と同じように階段を上がっていくと仁王門、その先に本堂があります。本尊はこちらも秘仏十一面観音像で前立がいらっしゃいます。また内陣と外陣が格子で隔てられています。外陣には「なで仏」の賓頭盧(びんずる)さんや閻魔(えんま)大王の像があります。
西明寺と百済寺は五木寛之氏の『百寺巡礼』にも選ばれています。昼食は多賀大社前の名物の鍋焼うどんをいただきました。紅葉シーズンが最もきれいなようなので、また出来れば秋に足を運びたいものです。