立木観音(浄土宗)立木山 安養寺
〒520-0865 滋賀県大津市石山南郷町奥山1231
京都・滋賀では厄年に当たる歳に立木観音にお参りするという風習があります。正月など親戚が集まると今年は誰が厄年で立木さん参りの話題で盛り上がります。自分も小学生くらいに薄っすら行った記憶はあるのですが、妻がとあるお店の方が行ったという話を聞いて1月中旬に家族で参拝してきました。
京都からだと下道40分くらいで最寄りの駐車場まで行けますが休日だということもあり満車で警備員さんに誘導されて近くの瀬田川の河川敷に駐車しました。
立木観音は立木山の頂上にあり、たどり着くのに800段余りの階段があります。また立木観音といえば800段の階段というくらい有名です。
さて、登り口に立ち気合を入れて登り始めまます。しかし、沢山の人々が登って来られるので、後ろからのプレッシャーと戦いながら足を進めて行きます。途中、家族が休憩したいと言ったので、合わせて休憩できるのでホッとします。
休憩は踊り場でするのですが、そこには一般の方が寄進された句碑があり、それを読むと心が和みます。少しずつ階段を進めて、ようやく頂上に着きました。所要時間は約1時間、普段運動不足の自分には程よく汗を掻くことができました。
本堂のお参りには多くの方が順番待ちされていました。自分の番が来ると、お賽銭を入れ鰐口を鳴らしお参りします。本堂内部は薄暗くてあまりよく見えませんでした。
寺伝によれば、弘仁6年(815年)、空海(弘法大師)がこの地に立ち寄った際、瀬田川の対岸に光り輝く霊木が目にとまり渡ろうとしたが川の流れが速く思案していると、雄鹿が現れ大師を背に乗せ対岸まで運んでくれました。対岸に着くと雄鹿はたちまち観世音菩薩に姿を変え消え去りました。
この奇跡に感服した弘法大師は霊木に五尺三寸の観世音菩薩像を彫刻し、それを本尊としてこの寺を建てたとのことです。この時、空海が厄年の42歳であったとされるため、広く厄除の霊験あらたかな観音像として信仰されることとなったそうです。
奥の方に目をやるとまたもや行列がありました。こちらは奥の院をお参りされる列で、立木山を御守りされます道了大権現がお祀りされているそうです。
さて帰りも同じ階段を下りていきますが、帰りは早く感じますね。しかしながら登ってくる人はまだまだ多くいらっしゃいました。
立木観音周辺には叶匠寿庵(かのうしょうじゅあん)という和菓子店のテーマパークである寿長生の郷(すないのさと)があり、5分程で到着しますし、石山寺も道中にあります。運動不足解消とお参りと同時に出来て一石二鳥です。