浄土真宗ご旧跡めぐり/香華堂報186号[2016,07/01発行]

本願寺派 福井別院

 住所 福井市松本4丁目9番21号

福井に納品がありましたので、その次の日の朝に本願寺派の福井別院に行ってきました。福井別院は前も通ったことがなく画像でも見た記憶がないのでほんとうの初対面。少しどきどきする気持ちで伺いました。車で大きな通りを右折し、左手に大きな本堂の屋根と特徴のある形の門徒会館が見えてきます。本堂の前を通りすぎ境内に駐車します。境内は非常に広く空間も多くあります。朝早い時間でしたので、境内にある幼稚園の子供たちの声が明るく響きわたっています。本堂は鉄筋造で非常に大きく案内によると昭和38年の建立

だそうです。本堂に入ると、外陣は固定の全席椅子式です。別院でも椅子式を採用されることが多くなりました

静かな本堂でおまいりしてご本尊を見ると、ご本尊下の蓮華が白色でした。これは白蓮華(びゃくれんげ)といい、本願寺派の大谷祖廟のご本尊でも見られる形式です。おまいりして、本堂を出て門徒会館に向います。門徒会館は頂上に梵鐘が設置され、特徴があります。これは鐘楼の場所と建物とを兼用できる、イタズラされることがないなどの利点があります。また本堂手前には親鸞聖人像が安置されていて、そのそばには即如上人お手植えの松が植わっていました。本堂左側に行くと、立派な追悼碑が安置されています。何の碑かよく見ると、昭和47年に起きた列車火災事故で30名の方が亡くなられたそうです。その一周忌にこの碑が建てられたようです。合掌。またその奥には直参門徒さん用の合同墓でしょうか、倶会一処と刻まれた石碑がありました。

 案内によると福井別院の境内では11月には菊花展やコンサートなどに使用され、地元では駐車台数の多い会場として親しまれているようです。また近年福井県は、勝山市にできた恐竜博物館が、県立にも関わらず大盛況のようで、私も子供を連れて行ったことがありましたが、大人の私も恐竜の迫力で楽しめました。また福井駅も新しくなり、駅前の恐竜のオブジェも置いてあるだけでなく、可動したのには驚きでした。こうして活気づく福井、最近はお隣の石川県が北陸新幹線開通で賑わっていますが、福井もなかなかのおすすめです。