特別寄稿【当店の沿革】/香華堂報171号[2015,04/01発行]

所在地 京都市下京区松原通新町東入中野之町166

 

今回店舗を移転したのを機に当店及び私の自己紹介を改めてしたいと思います。元々成影という姓は兵庫県西南部に多い姓のようで、親戚が成影姓の多い『成影村』へ訪問したことがあると聞きました。数年前に寺院見学会で兵庫県たつの市に行った時に成影工務店という会社があってびっくりしたことを覚えています。そのご先祖が京都に移り住んで来たのは今では定かではないですが、親の話しによると、高祖父(曽祖父の父)の代は和菓子屋をしていたようです。母が家の中を整理していたら成影の名前が入った和菓子の箱がでてきたそうです。そして曽祖父である成影栄治郎が金箔押し職人をはじめたのが仏具業界に携わるきっかけとなりました。(明治30年頃)そして祖父の代に成影仏具店を起こし(昭和30年頃)、昭和36年頃東本願寺本山の御用達である福井弥右衛門商店を襲名し商号を福井屋仏具店成影製作所としたのが昭和36年親鸞聖人700回御遠忌の年です。七条烏丸の南西角、現在のローソンがある場所にお店はありました。その頃のご遠忌はおまいりが多くお客様もたくさんいらっしゃったので売上げを一斗缶にお札を入れていたそうです。またその頃は衣服といえば、着物が主流でしたので、 帯に財布を巻きつけていらっしゃった方が多く、奥の間をお貸しし着物を解いて財布を出される方もいたようです。その後カタログ販売で本山・別院を始め全国のご寺院に仏具をお納めし当店が隆盛を極めた時期でありました。しかしその後、幾多の波乱な時期もありましたが、母が昭和62年に社名を香華堂に変更し小さいながらも経営しておりました。私はその頃大谷大学の学生でその頃仏壇の納品などでよく手伝っておりました。私は大学卒業後大手仏壇店に3年間就職しその後家業を継ぐべく帰ってきましたが、営業ばかりしていた前職に比べ寺院仏具の種類の多さや職人さんとのやりとりで当初は戸惑うことが多かったです。またなかなか売上げも伸びず、低迷しておりましたが、打開すべく2006年楽天に出店いたしました。出店したことにより一般のお客さまに数珠やお線香・ローソク、学校や役所などの官公庁や各企業様に屏風や演台など新たな顧客を創造することができました。平成20年には代表にも就任しましたが2014年3月新店舗をオープンしたことは私の悲願でありました。まだ引越ししたばかりで回りの工事もやり残しが多くお客様をお迎えする状態ではないですが、またお近くに来られたらおよりください。