三徳山 三佛寺 投入堂  
鳥取県東伯郡三朝町三徳1010

【宗派】 天台宗 

 

 近年、古建築見学会でお世話になっている妻木先生という元大阪工業大学の先生を中心とするグループのお誘いで、今回鳥取県の国宝建築である三徳山三佛寺投入堂へ一泊二日で参りましたので、その奮闘記をお知らせします。投入堂(なげいれどう)はその名のとおり、お堂を三徳山のふもとで組み立てたのち役行者(えんのぎょうじゃ)が法力にて投げ入れたということからきており、切り立った断崖絶壁に建っている写真を一度くらいはご覧になった方もあると思います。大阪駅前に朝9時に集合しバスで出発、お昼過ぎに三徳山の麓に到着しました。まず登山口へ向うのですが、そこに向かうまでにも階段を登り数ヶ所かのお堂を通りすぎ、本堂に到着し、その横の道を奥に進むと、登山口受付があります。服装は動きやすいもので、靴も登山靴、手には軍手をはめて動きやすいようにリュックサックを背負っています。そして登山口受付で靴のチェックと六根清浄と書かれた輪袈裟をお借りします。靴のチェックで、OKをもらわなければ、わら草履を500円で購入し履き替えなければなりません。同行した人の中にも数人、履き替えた方がいらっしゃいました。そして、いよいよ登山開始。最初の50mくらいはゆるやかな坂を下ってまた登るという道のりで、楽勝かなと少し甘くみておりましたが、段々と登り坂がきつくなるその先に小さな祠があり、そこから垂直に延びるように、壁のような道を目前にします。そこの祠(ほこら)でまず先生の解説があるのですが、その壁のような道から降りて来る人もいるので気になって仕方がありません。お話しが終ると、木の根っこをつかみ壁のような道を這い上がるように上がって行きます。そのような道が長く続きます。しかしながら何とか一歩ずつ這い上って行くと文殊堂というお堂が見えてきます。そこはお堂の手前が岩石になっていて、土の道のように木の根っこがなくつかむところもないので、すべり落ちそうでこわい思いをしました。そのあたりには「滑落現場」と書かれた札もありぞっとしました。なんせお堂の手前はクサリをつたって上がりましたから。文殊堂は小さなお堂で幅50cmくらいの縁がありましたが、何も柵がなく、落ちれば谷底へ落ちてしまいます。おそるおそる一周しましたが、足がすくみました。そして地蔵堂や鐘楼などを経て、最後の崖を回ると広い空間に投入堂が見えました。こわい思いをしてきたからでしょうか。そのお堂を見た時の感動といったら、未だに忘れられないです。投入堂には入れませんが、先生のお話によると、約100年ぶりの修復を記念し2007年に公募により3人の方が入られたそうです。今回同行した方はその後、決死の思いで帰ってきた戦友のように仲良くさせていただいた思い出深い旅行でした。