誠照寺
【宗派】真宗誠照寺派本山
【所在地】福井県鯖江市本町3丁目2ー38
鯖江市にある誠照寺は市内の中心地にあります。車を止める前に山門の大きさと素晴らしさに目がとまりました。パンフレットによると四足門といい、俗に「北陸日暮し門」とか「鳥棲まずの門」とか呼ばれているそうです。龍や唐獅子の彫刻が特に素晴らしく、唐獅子は「駆け出しの龍」というそうですが、細く長い脚が今にも駆け出しそうな躍動感がある彫刻です。「鳥棲まずの門」は彫刻が細かく複雑に彫ってあるので鳥が彫刻に乗るスペースがないのではないかと推測されます。地元の方は「龍が本物のようなので、恐れて鳥が近づかないんだ」とおっしゃっていました。伝え菊ところによるとあの名工 左甚五郎作だそうです。四足門を見た流れから、まず入り口近くにある忠霊堂という浄土真宗では珍しい名前のついた小さなお堂より参拝しました。中には白木の御本尊が珍しい形をしたお厨子の中に安置されています。戦死された方をお祀りするためにあるお堂のようです。いよいよ御影堂です。阿弥陀堂もそうなんですが、中のお仏具はきれいな金箔が施され、彩色もきらびやかに描かれています。正面に親鸞聖人像、両脇はご歴代の掛軸、両余間は九字十字のお名号が掛けられています。仏具は欄間の牡丹が飛び出るような迫力のあるもので、その他に内陣用の椅子が置いてありますが、四隅に西欧風の柱があるものなので、豪華です。次に阿弥陀堂です。パンフレットによると、こちらの阿弥陀様は三国伝来の「閻浮檀金手引阿弥陀如来」(えんぶだんごん てびきあみだにょらい)となっています。「閻浮檀金とは辞書によると「閻浮樹の森を流れる川の底からとれるという砂金」という意味なので、それを手引きする阿弥陀様ということになるのでしょうか。阿弥陀様を安置する御宮殿は二重屋根になっていて、パンフレットの写真でみると豪華なつくりです。 きれいに整備されたご本山だなあという印象を受けました。 今回は行けませんでしたが、誠照寺には上野別堂と呼ばれる別院があり、そこは 北陸路における親鸞聖人随一の御旧跡で、真宗の初転法輪(最初の説法)の地であるそうです。親鸞聖人が流罪の途中に輿車に乗っていらっしゃったことから「車の道場」とも呼ばれているそうです。
おすすめ情報
『時期』
御正忌報恩講
毎年11月21日~11月28日
親鸞聖人750回御遠忌法要
2011(平成23)年5月3日(火)~5月5日(木) 3日間
『建築』
阿弥陀堂(1753年)宝歴3年
御影堂(明治10年)
四足門(1779年)安永8年