私のお寺めぐり/香華堂報77号[2006,06/01発行]

新薬師寺

 

宗派【華厳宗 別格本山】

 

場所【奈良市高畑福井町1352番地】

 

新薬師寺は天平19(747)年、聖武天皇眼病平癒の為、勅願により光明皇后によって建立されました。場所は奈良公園などの中心部より、東の方にあります。近鉄奈良駅を降り、春日神社の森を抜けてお寺に向かいました。新薬師寺とは薬師寺の新しいお寺、という意味かな?と思っていましたが、お寺の案内によると「新」という文字はあたらしいという意味ではなく「霊験新たかな」という意味だそうです。

 

境内は南門から入り、本堂には西から入堂します。入り口にあった「お堂には本尊薬師如来像と十二神将が安置されています。十二神将は各干支になっておりますが、一体だけは国宝ではありません」という文字を見て、自分の干支である「午」は国宝であってほしいな、とドキドキしながら一体一体見ていきました。幸い「午」は国宝でしたが、どの干支が国宝でないかは、現地に行って確かめてくださいね。

 

 東側には2002年に新調されたステンドグラスがあり、東からの光を堂内に優しく照らしています。ステンドグラスが新調されたというニュースを聞いた時は、古いお寺の本堂と西洋のステンドグラスが調和するのかという疑問もありましたが、今回実際に見てみると違和感はなく、しっくりとその場になじんでいました。

 

 隣には奈良市写真美術館、駅への帰り道にも志賀直哉旧居などがあり、のんびりとした時間が過ごせます。

 

おすすめ情報

『時期』

   4月8日 おたいまつ(修二会)

  9月中秋の名月 観月会

 

『建築』

   本堂 (奈良時代) 国宝

   南門 東門 鐘楼 地蔵堂 (鎌倉時代) 国指定重要文化財

 

『彫刻』

本尊薬師如来 (平安時代) 国宝

十二神将 塑像 (天平時代) 国宝(一体を除く)