このたび、京都中央葬祭業協同組合、協力店会の一員に加えていただくこととなりました下京区の香華堂と申します仏具屋でございます。私は専務をしています成影幸仁と申します。当社は各派の家庭用の仏壇仏具、寺院仏具は主に浄土真宗本願寺派、大谷派、いわゆる西本願寺、東本願寺の仏具、お骨を入れる納骨壇も取り扱っております。

 今回、協力店会に加えていただきましたのは、葬祭業と仏壇業という、共に人々に手を合わしていただくものを納めている業種として、皆様とともに懇親を深め旧来ある伝統は守りつつ、新たな価値観にも対応できるよう、より知識を深めることができましたらと思います。

 当社のご紹介を簡単にしますと、設立時期は昭和63年になっておりますが、元々私の祖父は金箔押しの職人でした。戦後に仏壇業を初め、昭和36年に福井屋仏具店成影製作所として、七条烏丸に店を構えました。その後、紆余曲折があり、現在香華堂として現在の地に店を構えております。

 最後に簡単ではございますが、私の自己紹介をいたしますと、私は昭和41年生まれでは京都北大路烏丸の東本願寺系の大谷大学を卒業しました。その後、福岡、博多に本社がありますはせがわという仏壇業最大手の会社に三年つとめ、その後今に至っております。まだまだ若輩ものですが、皆様と親交を深め、知識を深くし、自己の研鑽につながればと思っております。どうぞ、宜しくお願い申し上げます。

 

 

コラム

 前回、一般の人々に、仏壇を買う「仏壇の壁」があることをお話しました。その仏壇の壁を考える前に一般の人々が仏壇を“買う動機”について考えてみました。一番多くの場合はもうお分かりでしょうが、身内に不幸があった場合です。それも、その家で初めてのご不幸があった場合で、新仏ともいいます。次に新築した場合、前にあった仏壇を買い替えたりお洗濯されたりします。その他に、近々に法事があるからとか古くなって前々から買い替えたいと思っていたなどがあります。まとめると、新仏、新築、法事、念願などになります。この中で、新仏、法事は家でされる場合、僧侶にお参りしてもらうのに、必然といります。一方新築の場合は「うちは分家だから」「仏壇を買うと家に不幸ができる」という根も葉もない噂を信じている理由で求められない方があまりにも多いことに驚かされます。中には新築すると、必ずお仏壇を荘厳するという地域もあるようですが、残念ながら少数派です。一方最後の念願ですが、これも新築の場合と同様に買われないケースがあります。これが、「仏壇の壁」です。 私の親はよく“めでた仏壇”という言い方をします。若い頃、私はなんで仏壇がめでたいの?なあーんて思った時もありました。しかし、最近では元気なめでたい時に買うから“めでた仏壇”というのも的を射ているのではないかと思うようになりました。自分が生きている間にしかお仏壇におまいりし、手を合わせて仏様に感謝できません。亡くなってからではお参りできないのです。 このような「仏壇の壁」を少しずつでも壊し、人々が毎日手を合わせる場所をもって感謝する暮らしで素晴らしい気持ちになっていただければなあと思います。

 

仏具の話

梵鐘、喚鐘、半鐘

ボーンボーンボーン、「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」。今回はその音を聞くと心がいやされる鐘についてお話したいと思います。喚鐘は口径1尺以下の鐘、半鐘は口径2尺2~3寸以下、梵鐘は口径2尺3~4寸以上重さ100貫以上(約375kg)のものとされています。ご存じのように、鐘は時を知らせたり儀式の合図に用いたりします。『本願寺通記』には元禄6年(1693)11月21日、作間において初めて小鐘を懸け、「先ず洪鐘を撞いて衆を集め、次に小鐘を撃て道場を開く」として、その使用法について記しています。洪鐘が今の梵鐘、小鐘が半鐘や喚鐘にあたります。撞木(しゅもく)は繊維質が多く棕櫚(しゅろ)の木がよく使われますが、その性質上もろいので、近年は先端を交換するタイプのものも出てきています。小さな半鐘や喚鐘の撞木は柳や桜の木がよく使われます。小さな鐘は古くなると、緑青(りょくしょう)や錆びがでてきますので、表面を色付塗装(いろつけとそう)『表面に漆を塗り高温で焼付け塗装すること』することによって再び新品な状態にすることもできます。

最後に日本の三名鐘(さんめいしょう)は「姿(形)の平等院、音(声)の三井寺、銘の神護寺または勢の東大寺」と呼ばれています。