越前大仏清大寺/臨済宗妙心寺派
〒911-0811 福井県勝山市片瀬50-1-1
SNSで越前大仏がよく出てくるので、福井に行った際にお参りしてきました。
まだ寒く雪が多く積もる中、駐車場に車を止めると立派な五重塔が見えてきます。車を止めて本堂に向かい、拝観料を納めて中に入ります。

参道両脇のお店を抜けると東大寺を模した大きな南大門が見えてきます。両側には阿吽像の金剛力士像が安置されています。こちらは木像ですが、中門にも鋳造の不動明王阿吽像があります。見比べると木像の方が繊細に製作されていることがよく分かります。
回廊を進み大仏殿に入堂しました。大仏殿は天井が高く奥行もあるお堂で、安置されている大仏の大きさに圧倒されます。この大仏は像高が17mもあり東大寺の大仏像高14.7mよりも高い仏像です。ちなみに、この大仏は東大寺と同じ盧舎那仏(るしゃなぶつ)で、モデルとなった大仏は、中国の龍門奉先寺座像(りゅうもんほうせんじざぞう)だそうです。この大仏も中門の不動明王像と同じく銅の鋳造製です。
40年近く経っているので、ご面相の金箔も経年変化で一枚一枚がわかるようになっていますが、精悍でスマートな顔立ちをされていると思いました。

さて、その他にも大仏の両脇内側には羅漢像(らかんぞう)、外側には菩薩像(ぼさつぞう)が安置されています。壁面や各所にも石仏や金仏があり、合計で1281体安置されていて圧巻です。

他にも鉄筋では日本一の高さを誇る五重塔(上まで登れます)、その参道に中国の国宝第1号を模写した「九龍図」などがありますが、冬期は雪で見られなかったので、春以降に参拝されることをお勧めします。また、「越前大仏雲海特別観覧」と題し、大仏殿前に人工の雲海を発生させ、幻想的で仙郷のような演出を行うイベントもあるそうです。
この越前大仏は、地元勝山市出身の相互タクシー創業者、多田清氏の一大願心で建立されました。当初は観光施設として建てられ、その後、宗教法人の認可を受けたそうです。多田氏は兵庫県の但馬大仏も寄進されています。大仏については賛否意見がありますが、圧倒的な存在感と集客ということを呼び起こすことは間違いないと思います。
すぐ近くには話題の福井恐竜博物館、曹洞宗本山永平寺、一乗谷朝倉氏遺跡博物館など、観光スポットが目白押しの場所となっています。今、ホットな福井県に足を延ばされてはいかがでしょうか。