智積院(ちしゃくいん)/真言宗智山派本山
〒605-0951 京都府京都市東山区東瓦町964番地
京都駅から車で10分、東山の京都国立博物館のすぐ東側に真言宗では最大寺院数を誇る智山派の本山である智積院があります。京都は紅葉の時季が一年中で最も観光客が多く、人気スポットに行くのはためらうのですが、この智積院が穴場という情報が入りましたので行ってきました。

車で行きましたが、駐車料金は何と無料で駐車でした。駐車場は高台にあります。まずは坂を下って金堂(こんどう)でお参りです。金堂は弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)の生誕1200年記念事業として、1975(昭和50)年に再建され、ご本尊の大日如来像もこれにあわせて造立されました。元の金堂は江戸時代の1705(宝永2)年に建立されましたが、1882(明治15)年に焼失しています。
本堂内は木造を意識して柱や長押(なげし)が茶色に塗られています。御本尊は昭和に造仏されているので、まだ新しく金箔も綺麗に残っています。また向拝柱(ごだいばしら)には白地に黒の桔梗紋(ききょうもん)の幕がはためいていました。

さて紅葉ですが、金堂前にも多くの紅葉の木々があり、皆さん思い思いのポーズをとって写真を撮られています。智積院を訪ねたのは11月末でしたが、まだまだ赤く染まった紅葉を観賞することができました。
次に庭園に向かおうと庭園入口でチケットを買いましたが、宝物館との共通チケットで、宝物館の閉館時間が早かったため、先に宝物館に向かいました。宝物館は2023(令和5)年に弘法大師空海ご誕生1250年を記念して建てられたようで、真新しく綺麗でした。
収蔵物に狩野永徳(かのうえいとく)のライバル、長谷川等伯(はせがわとうはく)が描いた国宝「松に秋草図」や「楓図(ふうず)」を観ることができます。ガラス越しですが筆致を間近で見られて感動しました。
それから庭園に戻りました。唐破風の門を入ると講堂が見えてきます。講堂は金堂よりも低く横長で落ち着いた雰囲気です。向かって右側に回り込むと庭園で他の見学者の方も思い思いの場所で見ておられました。西側に回り込むと、総門から見える七条通が夕日も見えて素敵な写真が撮れました。

入口に戻ると宿泊や喫茶できる場所もあり休憩してから駐車場に戻りました。その途中、明王殿というお堂で若い僧侶の方々がお経を唱えておられました。その声は大きく、一緒に行っていた家族もびっくりしていました。
紅葉シーズンにどこに行こうか迷われた時の候補にはお勧めかもしれません。