一休寺 臨済宗大徳寺派 京都府京田辺市薪里ノ内102
1月下旬に京田辺の一休寺で善哉を頂けるという情報を知ったので早速に行ってきました。この一休善哉は一休禅師の誕生日が1月1日であることから1月の最終日曜日に毎年振舞われています。一休寺には車で京都市内から約40分で到着します。駐車場に車を止めて総門をくぐり右に折れると、宮内庁管轄の一休禅師のお墓を通り方丈へ向かいます。隣の建物である庫裏に案内され絵馬に誓いのメッセージを書くと、方丈の堂内に案内され椅子に腰かけます。しばらくすると僧侶の方が数人入って来られ、お経を上げられ、先ほどの絵馬も個別に読み上げられました。
それからは境内を散策します。トンチで有名な一休さん、そのトンチがいくつか実際に再現されていました。橋の手前には立札が立っており、「このはしわたるべからず」と書いてありました。また先ほどの庫裡にも虎退治の逸話の衝立がありました。それから先ほど方丈でおまいりしていただいた絵馬を総門横の絵馬掛に吊るしに行きました。さて、いよいよお楽しみの善哉です。大きめのお餅が入った善哉と一休寺納豆、先に一休寺納豆を含んで善哉を食べると辛さと甘さが入り交じっておいしくいただけました。
また一休禅師は室町時代を生きた方ですが、蓮如上人とも親交があったそうです。一休禅師は1394年生れ蓮如上人は1415年生れで21才差ですが、親鸞聖人200回忌法要も訪れたそうです。その時一休さんが68才、蓮如上人47才で、その時に詠んだ句が次になります。「襟まきの あたたかそうな黒坊主 こいつが法は 天下一なり」親鸞聖人に対して、なんと荒っぽい句でしょう。しかしながら親鸞聖人に対して尊敬の念も感じることができます。
また自分も親からよく聞いた言葉ですが、逸話として一休さんがとある人に、孫ができたお祝いに何か目出度い言葉をと言われて、「親死ぬ、子死ぬ、孫死ぬ」と書きました。お願いした人は、カンカンに怒って、「死ぬとはどうゆうことだ」と一休禅師を問いただします。すると一休さんは「親が死に、子が死に、孫が死ぬ。これほどおめでたいことがあろうか、これが逆になったらどうする」と、諭されたそうです。自分が子供を持ち親の立場になるとこの言葉ほどめでたいことはないと実感します。色々な格言を残された一休さん。その由緒ある一休寺にも一度は足を運ばれることをお勧めします。