本願寺派 聞名寺様 ~おわら風の盆の地~

富山県富山市八尾町今町1662

今回は富山県を代表する民謡行事として盛んな‘おわら風の盆’の中心地である富山市八尾の聞名寺様についてお話ししたいと思います。妻の実家が富山県高岡市なので、八尾の‘おわら風の盆’の話はよく聞いていました。しかしながら踊りをされること以外あまり知らなかったのですが、今回‘おわら風の盆’の中心でもある聞名寺様に伺う機会があり、住職にもお話をお聞きする機会を得ましたので、報告したいと思います。

八尾おわら資料館によりますと、おわら風の盆は風を鎮めることを祈る踊りとして考えられることから、‘風の盆’と言われるようになったと記されています。

しかしながら上記の考え方と浄土真宗では‘風の盆’に対する受け止め方が違うため。聞名寺様では下記のようにホームページに記されています。「風の盆」この美しい言葉は、遠く奥飛騨地方…現在の高山市以北辺りが起源であろうと思われます。養蚕が盛んであった時代、8月15日の盂蘭盆会は、蚕が繭になりはじめる時期と重なるため、お墓参りどころではない繁忙期でしたので、「ご先祖様、ごめんなさい。もう少し待ってくださいね…」呟きました。そしてようよう蚕が一段落して、秋風の中を遅れた墓参りにいそいそと出掛け、謹んでお礼の言葉を言いました。「お蔭様で今年も良い繭がとれました。ご先祖様ありがとう…」。全国的に養蚕の盛んだった山間部では、「九月盆」や「秋盆」という言葉が残っていますが、飛騨地方ではこの遅れたお墓参りを秋風の吹く頃ということで「風の盆」と呼びました。そして、聞名寺様では9月1・2日に聞名寺風のおわらの踊りが行われ、続く3日には風の盆法要、そしておわらが行われており、県内だけでなく県外広くからも参加者が訪れます。

さて聞名寺様の境内をご案内します。本堂は向拝柱が4本ある非常に大きな本堂で彫刻も龍や鳥の細かな彫刻が配されています。境内には太子堂や寺号そして風の盆の石碑などがありますが、私の目に留まったのは25代住職が一筆啓上として書かれた文です。お寺の由来などが刻まれているのですが、その中でも(「風の盆」「越中八尾」そして「オワラ」という言葉を耳にされもしあなたの内に何かがよぎる時は、たとえいずこの方であろうと歓迎します。)という一文に目が留まりました。今年の初めに「あったかいんだから~」という流行語がはやりましたが、県外の私にとっても、暖かい気持ちにさせてくれる言葉でした。富山の方の県民性を感じさせるあったかい文です。