【第1回 慈尊院 丹生都比売神社】

■前回160号の編集後記で高野山の宿坊に泊まったお話をご覧になった方からもっと詳しく情報が聞きたいというお声がありましたので、今回職人探訪から予定を変更して宿坊に泊まったお話をいたします。

今回高野山の宿坊、大圓院様に一泊で二日で旅行に行きました。日頃お世話になっている宮絵師・安川さんのご縁です。その安川さんが「こころの朋友」と名づけられた親睦会を催されておりいまして1年に1回の親睦会に今回声をかけていただきました。京都駅からバスに乗り、最初の目的地は和歌山県九度山町の女人高野慈尊院です。ここは空海のお母様が四国からこられて、会いにこられたのですが、その当時高野山は七里四方女性立入禁止だったので、麓にあるこのお寺でご本尊の弥勒菩薩を信仰していて、弘法大師(空海)が月に九度、お母様を訪問していたことからこの辺りを九度山町と呼ぶそうです。そのようなことからお母様が亡くなられてからも、女性が訪れることが多く安産祈願や近年は乳がん撲滅を祈願する「おっぱい絵馬」などで有名です。印象に残ったのは住職のお話です。本堂の椅子に座り、まずはビデオを拝見するのですが、お寺の由来にはじまり、昔お寺にいた案内犬 ゴン君が各放送局で放映された様子でした。簡単に説明しますとそのゴン君がおまいりする人を近くの駅まで迎えに行き、また帰る時には送ったり、高野山を登る方には山頂近くまで先導したりする様子が紹介されていました。そのDVDが終っても、ご住職が滔々(とうとう)とお話されましたので、お寺の由来よりも案内犬ゴン君の話が印象に残っています。今もそのゴン君にちなんでペットお守りが販売されているようです。次に向いましたのは丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)です。この神社の祭神である丹生都比売大神(にうつひめおおかみ)の御子(みこ)、高野御子大神(こうやみこのおおかみ)は、密教の根本道場の地を求めていた弘法大師の前に、黒と白の犬を連れた狩人に化身して現れ、高野山へと導きました。そんな由来もあって、現在でも高野山で修行を終えられた僧侶、こちらに守護を願うお札を納めに来られるなど交流があるようです。お社は三殿ありますが、現在は第一殿と第二殿は修復中で素屋根がかけられていました。宮司様は実直な方で丁寧に由来をお話されていました。昼食もこちらの社務所でいただきましたが、これも宮司様のはからいとお聞きしました。それからいよいよ高野山の宿坊に向います。くねくねした山を登っていきますが、紙面が足りないので、次回にいよいよ宿坊を高野山奥の院そして金剛峰寺のお話をします。