本願寺神戸別院 
兵庫県神戸市中央区下山手通8丁目1-1

          

モダン寺の愛称で呼ばれている本願寺神戸別院は神戸の中心地、JR三ノ宮から西に一駅行った元町駅からところからすぐのところにあります。その威容から仏教寺院には見えず、教会やモスクのように見えます。こういった西洋式の建物は東京の築地別院や名古屋西別院にも見受けられます。電車での行き方をご説明しましたが、今回は車で行きました。三ノ宮の繁華街を通り、JR線沿いに車を走らせ、高架の下をくぐり、少し行くと突然あのモダンなお寺が現われます。駐車場は地下にあるので、止めさせていただきました。ホームページによると60台の駐車スペースがあるようです。車を止めて一階の玄関から入ります。一階はホールになっており、舞台の上には台座のない、蓮華だけの阿弥陀立像の御本尊が安置されています。この御本尊の形式は浄土三部経の中のひとつ、観無量寿経というお経の‘無量寿仏 住立空中’の文言から引用して、製作されたものと思われます。御本尊の周りが鮮やかな彩色で華やかな感じです。私も以前、このような阿弥陀如来像を仏師に依頼して製作し納品したことがあります。さて、本堂は都会のお寺様らしく、3階にあります。現在の本堂は阪神大震災があった年に完成しましたが、その当日にはまだ中の仏具は修復中で、被災を免れました。以前の本堂も西洋式の本堂でしたが、大正6年に建てられ老朽化が激しかったため、建てかえられたようです。港があり、海外からも多くの人が訪れる神戸にはピッタリの本堂だと思います。3階のエレベーターを降りると、本堂も建物と同じく、教会を思わせるような高く丸い天井、石でできた柱など木造の本堂とは何もかもがちがう、異国の世界に飛び込んだような雰囲気です。御本尊を安置する御宮殿、厨子、欄間などあらゆる仏具がインドにあるような仏具です。特に私が注目したのは中尊前の前卓です。緑色の色をベースに薄紫や白の藤の花が下っているのが人工的な仏具ではなく、森の中に自然にできた机のような雰囲気があります。また、外陣だけでなく、内陣にも椅子式を取り入れられています。この形式は後につづく、椅子式の本堂の参考にもなったことでしょう。なお外陣の椅子はメモ台付のもので、これなら経本を膝の上に置かずともいいなあと思いました。案内によると本堂上にある納骨壇も西洋式の屋根が付いたもののようです、デザインを徹底されていますね。せっかく神戸まできたので、帰りは南京町で食事しました。神戸は街自体も洗練されていて、訪問するのも楽しいですね。