近松別院及び大津別院  
本願寺派近松別院(滋賀県大津市札の辻4−26)
真宗大谷派大津別院(滋賀県大津市中央2丁目5-25)

            

京都市内からは京阪電車で約30分、浜大津の手前、京津線上栄町の駅からすぐのところに、本願寺派近松別院はあります。訪れた11月、京都市内は紅葉シーズン真っ盛りで大混雑、しかしながら、大津に来ると、人影もまばらでのんびりした雰囲気です。最寄り駅の上栄町の駅は停留所のような小さな駅です。片側しかない自動改札機を通って外に出ると、正面に大津赤十字病院が見えきます。その病院の右横を過ぎ、弁当屋さんのところを右に回って、初めての道を右に曲がると近松別院の正面にでます。もっと古い本堂を想像していたのですが、本堂は鉄筋です。近松別院は前々から訪れたかった別院のひとつです。なぜなら、浄土真宗寺院以外にある親鸞聖人像、蓮如上人像の調査を大谷大学名誉教授である故堅田先生に依頼され、三井寺を訪れた際に、『このお寺にある蓮如上人像は御自作の像で寛正の法難(寛正六年1465年)で蓮如上人が東大谷から延暦寺の僧兵に追われ、三井寺に匿われた後、草庵を開いたのがこの近松別院の地であり、その匿っていただいたことのお礼として、ご自分の像を奉納した』ことを知っていたので、その草庵である近松の地を近いようで訪れたことがなかったので念願叶いました。また近松別院の近くには大きな欅の木があります。これは『犬塚の欅』といい、蓮如上人が毒殺を謀られときに、身代りになった犬を葬った塚に欅が植えられたという伝説があります。

次に大津別院ですが、その近松別院から徒歩で5分くらいのところにあります。山門の手前には『明治天皇大津別院行在所』と刻まれた石碑が立っています。また、本堂と書院は重要文化財になっているようで、その説明板もあり、それによると本堂は『教如上人が慶長5年(1600年)に敷地を拝領し、翌年内陣が完成したと伝えられる。現在の本堂は慶安2年(1649年)に建立されたものです。云々』書院は本堂の2年後に建立され、中は対面所や庭があり、天井や壁面には草花や花鳥図が描かれているようです。境内は駐車場に貸し出しされているようで、各個所に名札が立っています。本堂は桁行9間の大きな本堂で向拝柱の他に柱が外側に向けて3本ずつあります。また本堂手前の両側にある石灯籠は立ち姿がいいですね。火袋の部分には東本願寺の紋である八藤と抱牡丹の紋が刻まれています。これも珍しいですね。本堂でおまいりしようと思いましたが、戸閉めしてありました。近松別院も戸閉めされていましたので、特に土日に訪問される場合は事前予約された方がいいかもしれません。琵琶湖の浜もすぐなので、子供を連れてのんびりと回れました。