了玄寺
【所在地】新潟県南蒲原郡田上町大字田上丙1285-1
新潟市の手前、燕三条のインターを下りて4~50分走ったでしょうか。のどかな場所に了玄寺はあります。駐車場はお寺にはないので、境内入ったところに止めさせていただきました。後で聞いた話しでは近くの「アイアイコミニティーセンター」に車が止められるとのことでした。 行ったのが4月下旬でしたので、境内の桜がきれいに咲いていました、本堂左手の入り口より入り、本堂向かい側に親鸞聖人の銅像に手を合わせます。新潟のお寺様には親鸞聖人の銅像を安置されているお寺を数多く見かけます。本堂に入ろうとすると、鍵がかかっていて、インターホンを押し、坊守様に出て来ていただきました。本堂は後堂のない一列型の道場形式の本堂です。坊守様のお話しよると、元々山の上に護摩堂としてあったのがこの地に移ったそうです。その後蓮如上人が山の上にあった榧を、おまいりしやすいようにと山から下に植え替えるようにいわれたそうです。現在、本堂にある牡丹獅子の欄間がその当時からあるのだそうです。本堂にはこの他親鸞聖人直筆の十字名号や蓮如上人の六字名号(こちらは薄くてほとんど見えない)などがあります。 そして、本題のつなぎ榧ですが、本堂右手にあります。伝承では「田上の護摩堂山の城主宮崎国光なるものが乱行、悪行を重ねていました。親鸞聖人はその姿に自らの罪の深さ読みとられて国光を教化されました。教法に目覚めた国光が聖人をもてなすために、榧の実(糸で繋がったもの)をお土産にさしあげました。すると聖人はその一粒をとって「愚禿の弘むる教法、釈迦諸仏の御心に相叶へ、末世の凡夫、往生疑いなくば、この焼じたる榧、頓(とみ)に枝葉を生ずべし」といわれて前庭に埋められました。すると芽を出し繁茂しました。そしてその実は一つ一つ糸で繋げられるように穴があいていた」と伝えられています。この繋ぎ榧は新潟県での国の史跡名勝天然記念物第一号に大正十一年十一月十七日に指定されたそうです。その榧の実を使った土産品も販売されています。私は突然お伺いしましたが、団体の場合は事前予約してくださいとのことでした。