平城宮跡(他奈良県内寺社)
【所在地】奈良見奈良市佐紀町周辺
奈良1300年祭に合せて、県内各所の寺院で様々な催しが行われていました。まずは薬師寺で1300年前に建立された東塔の内部が一般公開されていました。東塔は1976年に落慶した金堂や1981年に落慶された西塔建設に参考された建築物で、特に最初の金堂建設の際には西岡常一棟梁が1年かけて東塔を調査したそうです。近年では明治時代に一度解体修理されていて、芯柱に接木(つぎき)した跡を見ることができたことに感激しました。また何回も薬師寺にきていますが、先ほどの広い平城宮跡を訪れた後だったので、なんだか境内が狭く感じました。 次に唐招提寺です。唐招提寺を初めて訪問したのが、1998年。金堂修復着工2年前です。当時は金堂が修復されることを知らず、「金堂ってなんて古びたお堂だろうと」思っていました。ところがそのうちに、金堂修復が始まって、素屋根の姿になっていたので、ここ10年伽藍の姿を見ませんでしたが、今回はきれいになった金堂を見て、感無量でした。金堂内には入堂できませんでしたが、正面の廬舎那仏、右の薬師如来、左の千手観音と境内の修復作業現場にも足を運びましたので、感慨ひとしおでした。 この他、興福寺では話題の阿修羅像が国宝館に常設されています。個人的には阿修羅像よりも北円堂の無著・世親像が好きです。また中金堂が2010年10月16日に立柱式を終え、存在感をはなっています。興福寺はご存知のように、戦火で幾度となく再建されてきました。今度は末永く続いてもらいたいです。この他にも県内各所でまだ12月末までいろいろなところで、秘仏のご開帳などをされていますので、是非この機会に足をお運びください。