青蓮院
【宗派】天台宗
【所在地】京都府京都市東山区粟田口三条坊町69-1
京都屈指の観光地、円山公園、知恩院を北に上がると、道を横切る大きな楠の木があります。そこを右に行くと青蓮院(しょうれんいん)です。親鸞聖人が得度の折、剃髪した髪の毛をまつる植髪堂(うえがみどう)は向かって左側のお堂です。お堂に入ると、正面に阿弥陀如来像がありますが、その後ろ側に見にくいですが、親鸞聖人が得度された9歳のお像があります。そのお像に遺髪を植えたことから、植髪堂の名がつきました。向かって右側は得度を授けた慈鎮和尚(じちんかしょう)のご絵像があり、向かって左側は親鸞聖人のご真影が掛かっています。向かって左余間には得度をされた時に使われたとされる『角盥(つのだらい)』があり、 親鸞聖人御得度用と書かれています。800年前のもの?と思いましたが・・・。本堂北側には遺髪を納めた遺髪塔があります。また、植髪堂の手前右にも楠の木があり、その前の石碑には『東本願寺ご法主 御手植』と書かれています。どうやら昭和14年の親鸞聖人得度750年を記念されて植樹されたようです。 いよいよ、青蓮院の入り口から拝観料を払って中に入ります。入ると、小御所の近くには、豊臣秀吉公が奉納したという『一文字手水鉢(ちょうずばち)』という細長い手水鉢があります。さすが戦国大名、剣を連想させる鋭い手水鉢です。順路に従って宸殿に進みます。この宸殿は阿弥陀如来様がご本尊で、お参りするところには『親鸞聖人得度の間』とかかれています。それから一旦、入り口まで戻ると、靴を履いて庭を散策します。お庭は広く、また竹やぶもあるので涼しげな感じがします。宸殿の前をとおり出口の手前、大玄関の前に日野誕生院と同じ親鸞聖人童形像と歌碑があります。これは昭和のはじめ、大阪の門徒さんの寄進によって建てられました。得度の際に馬をつないだとされる古松がこのあたりにあったので、その前に建てられたそうです。青蓮院の職員さんに聞くと、真宗の方のお参りが結構多いそうです。
おすすめ情報
『時期』
春・秋 夜間ライトアップ
『建築』
宸殿 親鸞聖人得度の間
植髪堂 親鸞聖人剃髪奉納のお堂
『旧跡』
一文字手水鉢 豊臣秀吉寄進