建仁寺

【宗派】臨済宗建仁寺派大本山<br>

【所在地】京都府京都市東山区大和大路四条下る小松町584<br>

 自宅から歩いて10分、祇園の繁華街に建仁寺はあります。境内はよく通るのですが、拝観料を払って中に入るのは久しぶりです。入るとすぐにここの法堂(はっとう)の天井を描かれた小泉淳作画伯の、双龍図(そうりゅうず)の製作過程のビデオが放映され、思わず見入ってしまいました。まず、下絵を書いてそれを基に実際の龍を書いていくのですが、大きさが畳108畳分、縦11.4×横15.7メートルもあります。画伯は鎌倉在住ですが、近辺にこれほど大きく描ける場所がなかったので、北海道は中札内村の元小学校体育館で制作されました。制作開始は、2001年4月の雪どけが残る頃です。龍の輪郭は全体を見渡しながら、描きたいとのことで、長い木の先に筆を付け、立ちながら鉛筆で書いた下絵に沿ってなぞって行きます。あんなに長い筆で書くと、バランスを崩してしまいそうなのに、やはり見事です。途中、雲が思った以上に大きくなったトラブルもあったようですが、10月の搬出の最後まで、その筆をやめない気骨さはやはり画家であり、職人だなと思いました。画伯はなんと1924年生まれ、80歳にもなろうかという時期に1人で描きあげられたのです。心から頭が下ります。すぐそばにはレプリカですが、俵屋宗達の風神・雷神図があります。画面の右端と左端に描かれている絵は当時画期的だったようで尾形光琳や酒井抱一が模倣して後に続きます。今見ても斬新で伸びやかです。

次に、庭園や、方丈を回り、枯山水の庭で腰を下ろします。石と砂だけなのにじっとしているとなんだか落ち着きます。ここは庭から法堂が真正面に見えます。最後にスリッパを履いて双龍図のある法堂に向かいます。お堂の中に入るとやはり見事です。さっき制作風景をみていたので、大きく見えますが思ったより小さく見えます。しかしながら、龍は存在感がありますが慈愛に満ちた表情をしています。これは作者の人柄が表れているのではないでしょうか。見上げてばかりいるので、少し首がつらいですが、やはり一見の価値はあります。建仁寺には、京都国立博物館に所蔵されていますが、海北友松(かいほうゆうしょう)の雲龍図などもあり見ごたえ満載のお寺さまです。

 

おすすめ情報 

『時期』
千光会(坐禅会)(毎月第二日曜日) 

『建築』 

方丈(室町時代)重要文化財  

勅使門(鎌倉時代後期)重要文化財

三門(望闕楼<ぼうけつろう>)江戸時代 法堂(江戸時代) 

 

『絵画』 

風神雷神図/俵屋宗達(江戸時代)国宝<複製屏風> 

雲龍図/海北友松(桃山時代)重要文化財 

双龍図/小泉淳作2002年建仁寺開創800年記念