浄瑠璃寺(じょうるりじ)
【宗派】真言律宗
【所在地】 京都府相楽郡加茂町西小
浄瑠璃寺は京都の南部に位置し、京都駅からJR奈良線、関西線を乗り継ぎ加茂駅まで約一時間、そこからバスに乗り換えさらに20分ほどかかります。奈良駅からもバスがあります。京都市内のお寺とは違い、ひっそりとした佇まいで、人もまばらです。開基は738年(天平11年)で行基(ぎょうき)によって開かれたといわれています。
ここのお寺の見所は何といっても九体の阿弥陀像です。中尊の丈六(じょうろく)の阿弥陀像をはさんで両側に4体ずつの阿弥陀像が並んでいます。これは往生に至る下品下生(げぼんげしょう)から上品上生(じょうぼんじょうしょう)までの九つの状態を表現しているといわれています。三十三間堂の観音像ほど多くはありませんが、九体ある阿弥陀如来像は圧巻で、女性に人気のあるようです。人は大きなものや多くあるものに惹かれるのでしょうか。また、『吉祥天女像』も有名です。知り合いの木地師の職方によれば、このお像を安置しているお厨子の屋根のそりが素晴らしいとのことです。境内には池をはさんで、反対側に三重の塔があり、本堂ともに国宝です。山門前には茅葺(かやぶき)の食事処もあります。
人里離れた場所ですが、ひっそりと訪れるには最適なお寺かもしれませんね。帰りのバスも少ないので、早めのお出かけをお勧めします。
おすすめ情報
『時期』
秘仏開扉
大日如来 毎年1月8日、9日、10日
薬師如来像 毎月8日、正月三ケ日、
春分、秋分の日
吉祥天女像
正月元日~15日
春 3月21日~5月20日
秋 10月1日~11月30日
『建築』
本堂(平安時代)【国宝】
三重塔(平安時代)【国宝】
『仏像』
阿弥陀如来像九体(平安時代)【国宝】
四天王像(平安時代)【国宝】(現在2体は東京・京都国立博物館) 薬師如来像(平安時代)【重要文化財】 吉祥天女像(平安時代)【重要文化財】