コラム

イチロー選手。一度はこのコラムでも取り上げたいと思っていました。しかし彼には学ぶべきところが多く、どこを焦点にすべきか悩むほどです。いろんなエピソードがありますが、小学生時代、彼のバットだけはすぐにわかったそうです。なぜなら素振りをして手の豆がつぶれ彼のグリップだけが赤くなっていたそうです。また去年、262本というとてつもない大リーグ記録を打ち立てましたが、それには理由がありました。それは同じチームにオルルッドという選手がいたのですが開幕から不振で春にはヤンキースにトレードされました。その光景を目のあたりにして、自分もいつトレードされるだろうかという恐怖心をもったようです。あれほどの選手がそのような気持を持っていたことに大きな驚きがありました。そして、それからの彼の努力にはすさまじいものがあり、7月から最終戦だけみると打率4割をこえます。そしてシスラーのもつ大リーグ年間最多安打記録を塗り替えました。 宗教学者・梅原猛氏が9月6日付け中日新聞で随想を書いていますが、その中でイチローにふれています。 “栄光を手にする選手達は仏教で言う六波羅蜜、すなわち六つの徳のうち精進、忍辱、禅定の徳を備えていることを感じる。彼らは栄冠を得るために自己の欲望を抑え、全力を尽くし精進(しょうじん)する。忍辱(にんにく)の徳を持ち、負けたときの悔しさやスランプを発憤の材料とする。そして、禅定(ぜんじょう)、深く考えて、いざというときには無心になってことに集中する。 この三つの徳を完全に備えている日本人はイチローではないかと思う。” 今年もキャンプを迎えるにあたり、“不安でドキドキしています”とこたえるイチロー、彼からはまだまだ目が離せそうにないです。 

 

私のお寺めぐり(第九回)

 長弓寺

  【宗派】真言律宗

  【所在地】奈良県生駒市上町4443番地

聖武天皇が狩をした際、我が子を流れ矢にあたって死んだ鳥見(とみ)郷の名族真弓長弓(まゆみながゆみ)を哀れんで、行基に命じて建立させたと云われています。

本堂は、棟木銘によると、弘安2年(1279)に再建されたものです。桁行5間、梁間6間で、屋根は入母屋檜皮葺きです。鎌倉中期の天竺用の影響を受けた和様仏堂でその寺号の通り“弓”のような大きく反った屋根が見所です。もちろん国宝の指定を受けています。本尊は十一面観音立像で、納めている黒漆厨子とともに国の重要文化財となっています。

 石造文化財としては、紀年、天文22年(1554)の役の行者像板碑などがあります。なお、本堂内拝観の際には、事前の連絡が必要です。ご注意ください。

塔頭(たっちゅう)の薬師院、円生院(えんしょういん)、法華院では精進料理や宿坊としても一般に開放され5000円~8000円、一泊二食付で宿泊することもできます。

おすすめ情報

時期『4月上旬~4月中旬 ソメイヨシノ、八重桜』

仏像『本尊 十一面観音菩薩立像(藤原時代)』   

 

   建築『本堂(鎌倉時代)国宝』

 

※塔頭とは・・・大寺院の敷地内にある小寺院や別坊。脇寺(わきでら)。