コラム(越前四箇本山の旅~PART2)

 前号に続いて福井県、越前四箇本山(えちぜんしかほんざん)の真宗寺院についてお話しします。前回武生市の出雲路派毫摂寺(いずもじはごうしょうじ)様、鯖江市の誠照寺派誠照寺様(じょうしょうじはじょうしょうじ)様のお話をしましたので、今回は山元派證誠寺(やまもとはしょうじょうじ)様そして福井市の三門徒派専照寺(さんもんとはせんしょうじ)様のお話をしたいと思います。まずは證誠寺様です。鯖江インターからすぐののどかなところにあります。本堂正面にある山門は最近新築されたようで、白木が鮮やかでした。また、寺紋は紅葉が三角型に配された尻合わせ三つ紅葉という非常に珍しい紋でした。御影堂に入るとお厨子に御木像が安置されているのではなく本堂の構造自体が御影を安置するようになっています。他宗派ではよくみられるかたちですが真宗寺院では珍しいです。欄間は天人さまの彫刻でまだ新しいものです。それもそのはず證誠寺様は昭和23年に火災に遭われそのほとんどを焼失されたのです。

 次に福井市内の真ん中にある専照寺様です。まず、目を見張るのが山門の大きさです。こちらも、昭和23年の福井地震で御影堂を残し、阿弥陀堂などの伽藍が倒壊したそうです。それゆえ、阿弥陀堂は昭和34年に山門はなんと平成2年に建立されました。その新しさを感じさせない堂々とし、風格を漂わせるものでした。御影堂は正面十一間の大きな本堂です。

四箇本山を回った共通点はまず、欄間が素晴らしいこと、菊輪灯(正確には菊でないのもあるかもしれないが、輪の部分に彫金が施している)を用いていること、翠簾を障子といっしょに吊っていることなどが上げられます。

いずれも、火災や地震からよく復興された各宗門の力強さを感じざるをえません。 

皆さんの努力をしみじみ感じることが偲ばれる越前四箇本山の旅でした。

 

 

仏具の話 巻(金)障子編

 本堂に入ってまず目につくのが、障子です。本願寺派では巻障子、大谷派で金障子といいます。一般寺院では外枠が黒塗りに中の組子が金箔押しの障子が多いです。なぜなら障子は開け閉めをよくされるので、外枠を黒塗りにしたほうが扱いやすいためです。しかしながら、外枠も金箔押し、そして、白檀塗りにされることもあります。白檀塗りは“お香”の白檀を使用するのではなく、金箔を押した上に、さらに透明な漆を塗る技法のことをいいます。その仕上がった色合いが白檀のような色合いをしているので、この名が付いています。

近年、取り付け方法も変わり旧来は丁番式という障子の一番外側の錺金具(かざりかなぐ)が丁番でそれ自体で荷重する方法でした。近年は、軸回し式という障子の外側の上下に丸い金具を埋め込んで、それを上下の長押と敷居の受け皿の金具で回すというやり方が主流になってきました。この利点は金具が老化しにくく、合わせ目の障子(内側の障子)が垂れ下がりにくい、法要などの際には障子を取り外しやすいなどの点が上げられます。 また本間三尊前を分ける柱を用いない本堂には、内陣を見やすくするレール式という方法がございます。これは、それぞれの障子の下に、金具を付けてレールの上を滑らすというやり方です。広く内陣が見えるということでも、近年よく取り入れられています。