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寺院用・在家用 豊富な品揃え | 京都の仏具屋さん 香華堂(こうかどう)
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職人のつぶやき(大(経)鏧 鎚起(ついき)師 截金師)・仏具の話(供笥 本願寺派)/香華堂報34号[2002,11/01発行]

2020 5/20
香華堂報
2020年5月19日2020年5月20日
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職人のつぶやき 大(経)鏧(鎚起師(ついきし)

 鎚起師っていうてもあまり聞き慣れない言葉やと思います。私らの仕事は鏧や平鏧、壱越鏧(いっこつきん)、銅羅(どら)、繞鈸(にょうはち)など様々な、いわゆる鳴り物をつくることです。鎚起とは、鎚(つち)で金属の板を起こすちゅう意味で、鏧の場合、1枚の黄銅板を叩いたり、なましたりして、立体的にしていきます。鏧の大きさによって板の厚さは違うてきますが、お寺で使う大鏧(経鏧)やと、約1.5mm厚くらいのものを使います。そして、おなじみのお椀型の鏧の形になるには約一ヵ月かかります。初めのほうは大きく形をつくっていきますので、ガーンガーンと大きな音をさせながら、金鎚で叩いていきます。初めて聞いた人は、その衝撃音、びっくりしゃはると思います。そやさかい、うちらの仲間は耳の遠い人が多いですなあ。初めにもいいましたように、ただ、叩くだけでやなく、焼きなましちゅうこともしていきます。これは火にかけて、黄銅板をやわらかくし、曲げやすくすることですな。この作業も完成まで、30回くらいします。こうして、だんだんと形が出来上がると、凹凸を平らにしていくわけです。細かく叩いていきますから、チャンチャンチャンチャンと軽やかな音がします。そして、姿が整ったら、端の形を調節して、音入れをし、砥石で外側を磨いて、虎目をつけて出来上がりです。こうして、お寺では、ゴーンゴーンいう音になるわけですなあ。初めのうちは、耳障りな音かもしれませんが、完成したら、人を包み込むようなやわらかい音になるわけですなあ。なかなか音入れは何年たっても難しいですが、一人でも多くの人に自分のつくった鏧で安らいでもうたらうれしですわ。さっ、つぶやいてんと、そろそろきばりまひょ。

 

 

鎚起師と呼ぶこともあります。鎚起とは「鎚」(つち)で「起」(おこ)すの意で、の場合黄銅板(真鍮の板)を、焼きなましを繰り返しながら金槌(ハンマー)で鍛え上げ、成形する鍛金技術です。
このためお手入れ次第では、半永久的に使用することができます。
着色も独特のもので、長年の使用により特有の光沢・色彩が生まれます。

 

金属をプレス、スピニング、金槌、溶接、などで立体成形する技法です
《飛行機、電車、自動車、建築、オブジェ、工芸品、アクセサリー、などが作られている。》

 

佐波理は響銅といわれ、銅と錫の特殊な合金で、響の美しい金質をもっており、それでつくられた鋺型の器が出土しています。
はじめはほぼ完全に近い状態であったようですが、破損個所から破り、光沢のある口縁部のみ現存しています。
口径約15cm、高さ6cm、厚さ0.3cmの中型品で、ロクロによる成型が行われています。
元来は仏具の一つと考えられますが、高崎市にある国指定史跡観音塚古墳の出土例によれば、盛器(ものを盛る器)として使用されていたようです。

 

 

鎚起とは「鎚」(つち)で「起」(おこ)すの意で、銅板を、焼きなましを繰り返しながら金槌(ハンマー)で鍛え上げ、成形する鍛金技術です。
このためお手入れ次第では、半永久的に使用することができます。
着色も独特のもので、長年の使用により特有の光沢・色彩が生まれます。

 

 

 

職人のつぶやき

 截金師

  仏像の衣や蓮弁の葉脈にある金の文様を描くのが私らの仕事どす。繊細な仕事ですから、仏師の妻など、女性がすることが多いどす。截金の工程には箔焼き、箔切り、箔載せに分かれます。箔焼きとは金箔を2枚づつ焼いて密着させ、計6枚焼き重ねます。こうすることによって、金箔はねばりと艶がでてきます。次にその焼き合わせたものを、鹿皮を貼った盤の上で、竹の刀を使いで絹糸のように細く切っていきます。そして、膠(にかわ)とフノリを合わせたものを筆に含ませ仏像に載せていきます。非常に細かく、根気が要る仕事です。截金は筆で描くのとはまた異なった切れ味の鋭い線が出せます。そして、光の角度によっては様々な表情をみせてくれます。この截金という技法は古くから存在したのですが、途中で途絶えた時期もありました。しかし、奇しくもこの技法はかろうじて、真宗の絵像本尊によって伝承されたのです。

 

 

仏具の話

 供笥(本願寺派)

 仏前に供物を供える仏具を供笥といいます。供物は鏡餅(橙、譲葉(ゆずりは)を添える)、小餅(華束ともいう)、などの餅類、落雁や羊羹などの菓子類、蜜柑、栗、柿などの果物類などをお供えします。一具(一対)の場合は餅類を用い、二具以上の場合は菓子、果物などを順次に用います。供笥の形には四角・六角・八角のものがあります。一般の法要には、主に金か彩色(蓮華唐草)を施した六角か八角のものを用います。葬儀や追悼法要には、銀または白木地の四角形のものを用います。供笥の上部には方立を差します。ちなみに、採寸個所が上の部分の対辺寸法なので、方立てを買われる時にこの寸法を計るとよいでしょう。また、方立ては隣のものと重ねるように差していきますが、必ず右側が上になるように差してください。方立には金地赤縁(こんじあかふち)・赤地白縁(あかじしろふち)・銀地白縁(ぎんじしろふち)などがありますが、一般の法要には金地または赤地を、葬儀や追悼法要には銀地を用います。

 鏡餅をのせるものを、鏡台(かがみだい)といい、四角形で脚のない白木地のものを用います。また、雲脚台(うんきゃくだい)という雲形の脚をつけた四角い白木地の台は主として結婚式に用います。

 供物の盛り方は小餅の場合、須弥盛、杉盛、串盛、段盛、直盛などの種類があります。

供物の色彩は、慶讃法要・結婚式などの場合は紅や黄色などを用い、葬儀や追悼法要などの場合は紅色などの色彩を避けます。また、供物を供える卓には、必ず、打敷もかけてください。須弥壇上に供物を供える場合は直接置かずに、供笥の台を用いてください。いろいろな用途があり、覚えるのが大変かもしれませんが、のし紙の使い分けなどを参考にしていただくと、覚えやすいかもしれません。

香華堂報
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  • 職人のつぶやき(掛軸表具師編)・仏具の話(大谷派具足)/香華堂報33号[2002,10/01発行]
  • 職人のつぶやき(社寺金具)・仏具の話(供笥 大谷派)/香華堂報35号[2002,12/01発行]

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